検査~確定診断までの流れ
WM/LPLが疑われた場合、問診や触診、血液検査、組織の採取(骨髄、リン
パ節など)などを行います。
診断の確定や、病変がどこにあるのか、体が治療に耐えられるのか、などを
調べるために、次のような検査を行います。
①採血・採尿
血液を採取して、赤血球、白血球、血小板の数、がん細胞が作る異常なタンパク(Mタンパク)の有無や程度などを調べます。
②心電図・胸部レントゲン検査
心機能や肺の状態を確認します。
③骨髄検査
がん細胞が骨髄に広がっているかを確認します。
腰の骨(骨盤、腸骨といいます)に針を刺して、中にある骨髄液を採取し、骨髄液中にがん細胞が広がっているかを確認して診断を付けます1)。
④リンパ節生検
がん細胞がリンパ節に広がっているかを確認します。腫れているリンパ節の一部を手術で切り取って顕微鏡で観察し、診断を確定します2)。
⑤造影CT検査
さまざまな角度から体にX線を当てて、コンピュータにより断面を描き出すCT検査を行うと、リンパ節、肝臓、脾臓などの臓器の腫れ(がんの広がり)を調べることができます。
⑥眼底検査
過粘稠度症候群(かねんちゅうどしょうこうぐん)に伴う眼病変の有無を確認します。
⑦末梢神経伝道速度検査
末梢神経障害がある場合に行います。
- 1)関口直宏: medicina. 52: 2110-2113, 2015.
- 2)関口直宏: 臨床血液. 60: 988-997, 2019.